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2009/02/20

遅発性統合失調症の原因を探る

統合失調症を発症する正確な原因はまだわかっていませんが、遺伝的なもの、環境的なものも原因の一つだとする見方が強まっています。

両親や兄弟に統合失調症の患者がいる場合の発症率は、一般の約10倍に達するという統計があります。また、妊娠中期のインフルエンザ感染、分娩中の低酸素状態、出世時の低体重、母親と胎児の血液型不適合など、妊娠中や出産時に発生した問題も、統合失調症の原因となる場合があるようです。このように、統合失調症の発症に遺伝的要素が影響するのは、かなり可能性が高いことがわかっていますが、遺伝のみの原因で発症するわけはありません。

緊張を強いられる出来事や精神的なショック、環境が原因のストレスも発症を引き起こすことがあります。
加えて、薬物の摂取も原因の一つです。

神経発達分野の仮説では、統合失調症の患者は発達段階で「脳の脆弱性」を持っており、その後の環境に耐えられず発病するともいわれています。
統合失調症の発症は、突然発症するものから、何年もかけて徐々に発症していくものまで、多種多様です。

現在、統合失調症の発症や再発には、ストレスが関与しているのではないかというテーマの研究が、精神医療関係者や研究者などによって行われています。遅発性統合失調症は、加齢による脳の機能の低下も一つの原因であると考えられていますが、発症する原因で多いのは、家族など大切な人を亡くした悲しみや失望、過去の出来事への後悔、孤独感などであるといわれています。「ニュースZERO」で取り上げられていた患者も、夫の死が発症の原因でした。